
営業をやって5年目なんですけど、給料はほとんど上がらないし、物価ばっかり上がるし。しかも、この仕事で何が身についたのかもよく分からなくて。





お金のモヤモヤと、中身のモヤモヤ。2つ重なると、毎日がしんどくなりますよね。





辞めたいほどの不満があるわけじゃないんです。でも、このままでいいとも思えなくて。こんなふうに思ってるの、自分だけですかね。





全然そんなことないですよ。今年の調査を見ると、同じ気持ちの人がたくさんいます。しかも、そのモヤモヤの中身が少しずつ変わってきているんです。
この記事で扱うテーマ
仕事に満足していないのは、あなただけじゃない
先に結論を書きます。仕事にモヤモヤしている20代は、多数派です。
| 調査の内容 | 割合 |
|---|---|
| 若手社員で「会社を辞めたいと思ったことがある」 | 62.2% |
| 20代正社員で「静かな退職」をしている | 50.5% |
| 20代正社員で、今の給料に満足していない | 43.1% |
出典:リクルートマネジメントソリューションズ「若手の離職実態調査2026」、マイナビ「正社員の静かな退職に関する調査2026年」「20代正社員に聞いた 仕事・私生活の意識調査2026年」
「静かな退職」とは、会社は辞めずに、必要最低限の仕事だけをこなす働き方のことです。20代の半数が、すでにこの働き方を選んでいます。
ただ、静かな退職を「続けたくない」と答えた割合は、20代が29.4%で全年代の中で最も高い結果でした。割り切ったつもりでも、このままでいいとは思えていない人が多いということです。


給料は上がっても、豊かにはなっていない
「給料が上がった実感がない」と感じているなら、その感覚は正しいです。
2025年の給料は、額面では前の年より2.3%増えました。ところが物価がそれ以上に上がったため、物価を差し引いた実質賃金はマイナス1.3%。これで4年連続のマイナスです。
出典:厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年分結果確報」
額面は増えているのに、買えるものはむしろ減っていた。ここ数年、多くの人が「上がっているのに、楽にならない」状態にいました。
2026年に入ってからは、実質賃金がプラスに転じる月も出てきました。ただ、4年分の目減りを取り戻すには、まだ時間がかかりそうです。
同年代の給料の相場が気になる方は、こちらにまとめています。
不満の中身が「給料」から「やりがい」へ





じゃあやっぱり、みんな給料が不満で辞めたいんですよね。





そう思いますよね。ところが、今年の調査で面白い変化が出ているんです。
若手が「辞めたい」と思った理由で、最も多かったのはこちらでした。
- 1仕事にやりがい・意義を感じない(21.8%)
- 2給与水準に満足できない(19.5%)
- 3自分のやりたい仕事ができない(14.1%)
給料は2位。やりがいのほうが上にきています。
さらに、実際に早く辞めた人の理由を見ると、変化はもっとはっきりしています。
| 早く辞めた理由 | 前回(2023年) | 今回(2026年) |
|---|---|---|
| 仕事で能力や持ち味を発揮できない | 12位 | 2位 |
| 給与水準に満足できない | 2位 | 6位 |
出典:リクルートマネジメントソリューションズ「若手の離職実態調査2026」
給料への不満がなくなったわけではありません。給料の不満は残ったまま、「ここでは自分が活かされていない」という不満が前に出てきた、ということです。
給料は、転職すれば上げられる可能性があります。でも、自分が活かされる場所かどうかは、選ばないと手に入らない。若い世代ほど、そこを重視し始めているのかもしれません。


「スキルが見えない」という焦り
最近は、「ゆるブラック」という言葉もよく聞きます。仕事はきつくなく居心地も悪くないけれど、成長できず、収入も上がらない職場のことです。
「ゆるブラックだから」という理由での転職に同意できる人は、20代で81%にのぼります。楽なだけでは安心できない。何かが身についている実感がほしいのだと思います。
出典:エン・ジャパン「ゆるブラック企業」調査
この「身についている実感がない」焦りは、手に職ではない仕事ほど強くなります。このブログの運営者も、会社員時代は営業職で、同じモヤモヤを抱えていました。
運営者の本音
営業のスキルは、目に見える技術になりにくいんです。手に職がある人と比べて、焦る気持ちはありました。
焦りは、それだけではありませんでした。
運営者の本音
40代、50代になっても営業をしているのか、想像しづらかった。成績で年収が数百万円単位で変わる会社だったので、会社員なのに収入の不安もありました。
スキルが見えない。一生の仕事に思えない。収入が安定しない。営業に限らず、事務や接客など、「手に職」ではない仕事をしている人の多くが、似たモヤモヤを抱えているはずです。
見えないスキルは、あとから効いてくる





その運営者さんは、営業の経験って結局どうだったんですか?





それが、会社を経営する側になってから、一番役に立っているそうなんですよ。
運営者が「営業時代に身についていた」と気づいたのは、こんな力でした。
- 1相手に分かりやすく伝えるプレゼン力
- 2お互いが納得できる落とし所を見つける交渉力
- 3そこへ話を持っていくトーク力
- 4言いづらいことも伝えられる図太さ
運営者の本音
経営の中心にいるほど、人と人の話になります。営業時代に身につけたものが、いちばん役に立っています。
当時は「何も身についていない」と焦っていた力が、立場が変わったときに一番の武器になっていた。
ちなみに運営者いわく、独立しても稼ぐためには結局営業が欠かせないし、収入の不安定さは会社員時代と比べものにならないそうです。どこへ行っても、人と話して伝える力は必要になる、ということですね。
見えないスキルを、言葉にしてみる
スキルが見えないのは、ないからではありません。名前がついていないから、見えないだけです。
今の仕事で毎日やっていることを、動詞で書き出してみてください。
書き出しの例
お客さんの話を聞いて、困りごとを見つける
上司と取引先のあいだで、条件をすり合わせる
断られても、次のアポを取りにいく
書き出したものに、「聞く力」「調整する力」「折れない力」と名前をつける。それだけで、見えなかったスキルが、人に説明できる形になります。
自分を形づくっている要素の増やし方は、こちらでも書きました。


居場所は、探すより作るもの
転職は、今では珍しいことではなくなりました。動こうと思えば、いつでも動けます。
ただ、国の最新の調査では、転職したばかりの人の20.6%が「機会があればまた転職したい」と答えています。
出典:厚生労働省「令和7年 転職者実態調査」(2026年9月公表)
動いた先でも、満たされない人はいる。居場所は、どこかに完成品として置いてあるものではないのかもしれません。
だからこそ、動く前に、今の仕事で身についているものを言葉にしておく。それがあれば、残るにしても動くにしても、自分が活かされる場所を自分で選べるようになります。
転職して後悔する人と、納得できる人の違いは、こちらにまとめています。
まとめ:モヤモヤは、何も残っていない証拠じゃない





5年やってきて、何も身についてないと思ってました。でも、断られてもアポを取りにいくのは、確かに毎日やってます。





それ、立派なスキルですよ。名前をつけてあげれば、ちゃんと見えるようになります。
今日の内容を整理します。
- 1若手の6割が「辞めたい」と思ったことがある。20代の半数は静かな退職中
- 2実質賃金は4年連続マイナス。給料が上がった実感がないのは当然
- 3辞める決め手は、給料から「持ち味を発揮できない」に移ってきている
- 4手に職ではない仕事のスキルは、見えないだけで残っている
- 5動く前に、身についているものを言葉にしておく
給料にもやりがいにもモヤモヤするのは、あなたの努力が足りないからではありません。今の20代の多くが、同じ場所に立っています。
最後に、営業でモヤモヤしていた頃の自分に向けた、運営者の一言を置いておきます。
運営者から、あの頃の自分へ
今は見えなくても、身についているものはちゃんとあります。どこへ行っても、最後は人と人の話になりますから。





今夜、自分が毎日やってること、動詞で書き出してみます。





いいですね。書き出した数だけ、あなたの武器が見えるようになりますよ〜。


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