
寝る前にSNSを見てたら「30代で資産2000万円達成」って投稿が流れてきて。しかも同期が年収600万超えたって噂も聞いて、なんか一気に落ち込みました。





それは眠れなくなりますね。お金の話って、周りに聞けない分ひとりで抱え込みやすいですから。





ネットで平均年収を調べたら、自分より全然高くて。自分だけ取り残されてる気がするんです。





調べたこと自体は正しい行動ですよ。ただ、見ている数字に少しクセがあるんです。国のデータで確かめてみましょう。
この記事で扱うテーマ
みんな、同じことで悩んでいる
ネットで検索すると、同じような声がいくつも出てきます。
SNSを日常的に使う10〜50代1,000人への調査では、約6割がSNSで他人と比べてしまう経験があると答えています。
比べてしまうテーマの1位は、「収入やキャリア」で45.3%でした。
出典:株式会社事業家集団「幸福度が下がるSNS」に関する調査(2026年)
容姿や休日の過ごし方よりも、お金と仕事のほうが気になっている。年収で落ち込むのは、ごく普通の反応です。


20代・30代の本当の相場
では実際、同じ年代の人は毎月いくら稼いでいるのか。厚生労働省が毎年まとめている給料の統計を見てみます。
自分の年齢の行を探してみてください。
| 年齢 | 男女計 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 20〜24歳 | 24万2,800円 | 24万5,700円 | 23万9,600円 |
| 25〜29歳 | 27万9,400円 | 28万8,000円 | 26万8,800円 |
| 30〜34歳 | 31万2,300円 | 33万400円 | 28万3,200円 |
| 35〜39歳 | 34万600円 | 36万6,200円 | 29万2,400円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」(2026年3月公表)。フルタイムで働く人の2025年6月分の月給の平均
この金額の見方
残業代とボーナスは含まず、税金や社会保険料が引かれる前の額です。実際に振り込まれる手取りは、ここから数万円少なくなります。
思っていたより低い、と感じた人も多いと思います。
しかもここに並んでいるのは平均です。後で説明しますが、平均は実感より高めに出る数字なので、真ん中にいる人の給料は、実際にはこれより少し下にあります。
それでも「低い」と感じる5つの理由





表を見たら、自分はそんなに低くなかったです。でも、じゃあなんであんなに焦ってたんだろう。





そこが大事なところです。焦る原因は、給料そのものより「比べ方」にあることが多いんですよ〜。


理由1:平均は、高く出る
ネットでよく見る「平均年収」は、一部のとても高い給料に引っ張られます。
同じ厚生労働省の調査で、全年齢の月給を比べるとこうなります。
| 平均 | 34万600円 |
| 中央値(全員を並べたときの真ん中の人) | 29万6,600円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」
平均のほうが、月に4万4,000円も高い。平均と比べて「届いていない」と感じても、真ん中にはいる、ということが普通に起こります。
理由2:SNSには、成功の瞬間しか流れてこない
年収が上がった人は投稿します。上がらなかった人は、何も書きません。
タイムラインに並ぶのは、誰かの一番うまくいった瞬間だけです。それを自分の毎日と比べれば、負けて見えて当然です。
お金の不安を研究する櫻井かすみさんの著書でも、SNSをよく使う人ほど、自分より上に見える人が増えて不安が高まるという研究が紹介されています。
SNSの高収入アピールが多く見える仕組みは、こちらで詳しく調べました。
理由3:条件の違う人と比べている
同じ年齢でも、働いている会社の大きさだけで給料はかなり変わります。
| 会社の規模 | 25〜29歳 | 30〜34歳 |
|---|---|---|
| 大企業(1,000人以上) | 30万1,700円 | 34万4,600円 |
| 中企業(100〜999人) | 27万600円 | 29万9,400円 |
| 小企業(10〜99人) | 25万8,200円 | 28万6,500円 |
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」
25〜29歳で、大企業と小企業の差は月4万円以上。30代前半になると、差は6万円近くまで広がります。
大手に入った同期と比べて落ち込んでいたなら、差の多くは本人の力より、いる場所で生まれています。
理由4:東京の数字が、基準になっている
ネットで話題になる年収の話は、東京が舞台のことがほとんどです。
同じ調査で、月給の平均が全国(34万600円)より高かったのは、東京・神奈川・愛知・大阪の4都府県だけでした。一番高い東京は41万8,300円です。
残りの43道府県は、すべて全国平均より下。「東京だと30歳で500万でも低い」は、日本の中でかなり特殊な物差しです。
理由5:額面と手取りを比べている
ネットの「年収」は、ほとんどがボーナス込み・税金が引かれる前の金額です。
一方で、私たちが普段目にしているのは、口座に振り込まれる手取りです。
税引き前の他人の数字と、税引き後の自分の数字。同じ土俵に立っていない比較なので、自分が低く見えるのは当たり前です。
自分の位置を、正しく測る
比べること自体は悪くありません。自分の位置が分かれば、次に何をするかも決めやすくなります。
比べるなら、条件をそろえてください。
- 1同じ年齢の人と比べる
- 2同じくらいの規模の会社で比べる
- 3同じ地域で比べる
- 4額面は額面と、手取りは手取りと比べる
4つそろえて比べると、「思ったより普通だった」という人がかなりいるはずです。
もうひとつおすすめなのが、比べる相手を1年前の自分に変えることです。他人との比較は終わりがありませんが、過去の自分となら、ちゃんと答えが出ます。


それでも上げたいなら





自分の収入が普通なのは分かりました。でも正直、もう少し上げたい気持ちもあります。





その気持ちは大事にしていいと思います。さっきの表に、ヒントがありましたよね。
理由3で見た通り、同じ年齢でも会社の規模だけで月4万円以上違いました。
つまり給料を上げる方法は、今の会社で頑張ることだけではありません。いる場所を変える、という選択肢があります。
今すぐ動く必要はありません。ただ、選択肢があると知っているだけで、焦りはかなり軽くなります。
20代で、今の会社を続けるか迷っている方はこちら。
30代で、これからのキャリアを一度整理したい方はこちら。
貯金の少なさが気になっている方は、こちらも参考になると思います。
まとめ:低いのは給料より、物差しのほう





東京の大手に入った同期と、税引き前の平均年収と、SNSの成功報告。全部と比べてたら、そりゃ負けますよね。





そうなんです。あなたが劣っていたわけじゃなくて、比べる相手が強すぎただけですよ。
今日の内容を整理します。
- 1SNSで比べてしまうテーマの1位は「収入やキャリア」
- 220代後半の平均月給は27万9,400円、30代前半は31万2,300円(額面)
- 3平均は中央値より月4万4,000円高く出る
- 4会社の規模だけで月4万円以上、地域でも大きく違う
- 5比べるなら、年齢・規模・地域・額面をそろえる
給料が低いと感じていたなら、まず物差しを確かめてください。
給料の額は、あなたの価値を表す数字ではありません。いる場所と、見ている数字で大きく変わるものです。
そして場所は、変えることができます。
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焦りの原因は、年収だけとは限りません。仕事への不満、肩書きがないこと、理由の分からない不安。あなたの焦りがどれに近いか、こちらで確かめてみてください。





今夜はもうSNS閉じて寝ます。明日、自分の給与明細を額面で見直してみます。





いい順番ですね。ぐっすり眠ってから見る数字のほうが、ずっと正確に見えますよ。おやすみなさい!







