
やっと内定が出たんです。嬉しいはずなのに、なんだか素直に喜べなくて。

まずは、おめでとうございます!それで、今どんなことが頭に浮かんでますか?

本当にこの会社でいいのかなって。もっと探せば良かったんじゃないかとか、色々。内定もらったのに贅沢だとは思うんですけど。

いえ、8割の人が同じ状態になります。しかも転職に慣れた人でも、です。
この記事で扱うテーマ
8割が同じ状態になっています
結論からいうと、
内定が出た後に不安になるのは、ほぼ全員が通る状態です。
転職経験者302人への調査結果があります。
| 内定承諾から入社までに不安を感じたか | 割合 |
|---|---|
| 不安を感じたことがある | 55.0% |
| どちらかというと感じたことがある | 27.8% |
| 合計 | 82.8% |
出典:doda人事ジャーナル編集部「転職者が入社前後に感じる不安」調査(20代・30代のdoda会員302人)
20代女性に限ると、「不安を感じたことがある」だけで62.7%でした。

慣れても消えません
同じ調査に、もうひとつ興味深い数字があります。
転職回数別に見ると、転職5回以上の人でも8割弱が不安を感じていました。
5回も転職している人は、選び方も入社の流れも分かっているはずです。それでも不安になる。
経験を積めば消えるものではない、ということです。
つまり今のあなたの不安は、判断ミスのサインでも、経験不足の証拠でもありません。
重要な決断ほど、不安は強くなる

みんなそうなんですね。でも、なんで不安になるんでしょう。決まったら安心するはずなのに。

逆なんです。決まったからこそ不安になる。心理学ではちゃんと名前がついていますよ。
大きな決断をした直後に不安や後悔が湧く現象を「バイヤーズリモース」と呼びます。もともとは高額な買い物をした後の心理を指す言葉です。
発生しやすい条件が3つあります。
- 1重要度が高い決断であること
- 2選択肢が多く、選ばなかったものが残ること
- 3一度決めると、簡単には変更できないこと
転職の内定承諾は、3つとも当てはまります。
働く場所も収入も人間関係も変わる。他にも受けた会社があった。承諾したら簡単には覆せない。
不安の強さは、決断の重さに比例する
この現象には、はっきりした傾向があります。
不安や後悔の感情が大きくなる傾向があります。
買い物の話ですが、構造は同じです。
大事な決断であるほど、不安は強くなります。
ここが大事なところです。

不安の強さが示しているのは、選択の間違いではなく、決断の重要度です。
どうでもいい決断なら、こんなに悩みません。
悩んでいるのは、真剣に選んだ証拠です。
不安を3つに分ける

少し楽になりました。じゃあ、この不安は無視していいってことですか?

そこは分けて考えましょう。全部が無視していいわけではないので。
内定後の不安は、性質の違う3つが混ざっています。
| 不安の中身 | 正体 | |
|---|---|---|
| ① | もっと良い会社があったのでは | 心理現象。誰にでも起きる |
| ② | 残業は多いのか、どんな人がいるのか | 情報が足りていない |
| ③ | 自分が大事にしたいことと合っているのか | 本物の信号 |
順番に見ていきます。
① 選ばなかった方への未練
「もっと探せばよかった」「他の会社の方が良かったかも」という考えです。
これは判断材料になりません。理由は単純で、選ばなかった道の結果は、永遠に分からないからです。
比較しているのは、実在する内定先と、頭の中で作った理想の会社です。
勝てるわけがありません。
しかも、どの会社を選んでも同じことが起きます。選ばなかった方は、いつも良く見えます。
この思考が止まらなくなる仕組みについては、こちらで詳しく書きました。
② 情報が足りていないだけの不安
「実際の残業時間は」「どんな人が働いているのか」「入社後すぐ何をするのか」
こちらは調べれば減ります。
入社前でも、聞いてしまって構いません。人事に質問する、配属先の人と話す機会を頼む、口コミを見る。
聞いても失礼にはなりません
入社前に質問すること自体は、企業側も想定しています。むしろ何も聞かずに入社して、後から「思っていたのと違う」となる方が、双方にとって困る結果になります。
エージェント経由で内定を得たなら、担当者に聞いてもらう方法もあります。直接聞きにくいことも、間に入ってもらえば確認できます。
③ 自分の軸とのズレ
3つ目だけ、性質が違います。
「年収は上がるけど、やりたかったことから離れる」
「条件はいいけど、この働き方を続けたいとは思えない」
こうした違和感は、情報を足しても消えません。自分の中の基準と、目の前の選択肢がずれているからです。
向き合う価値があるのは、ここだけです。

③に当てはまったときは
ただし、③だからといって即座に辞退すべき、という話ではありません。
確認したいのは、その基準が本当に自分のものかどうかです。
「やりたいことから離れる」と感じたとして、そのやりたいことは、いつどこで決めたものでしょうか。
誰かの言葉や、なんとなくの憧れだけで作られたものかもしれません。
自分の基準の作り方については、こちらで整理しました。
基準がはっきりしていれば、判断はできます。
合っているなら進めばいいし、決定的にずれているなら見送るという選択もあります。
まとめ:不安は消さなくていい

整理してみたら、私のは②が多かったです。分からないことが多いから怖かっただけでした。

それなら聞けば済みますね。分けてみると、意外と怖くないでしょう?
今日の内容を整理します。
- 1内定後に不安を感じる人は82.8%。ほぼ全員が通る
- 2転職5回以上の人でも8割弱が同じ状態になる
- 3重要な決断ほど不安は強くなる(バイヤーズリモース)
- 4不安の強さは、選択の間違いではなく決断の重さを示す
- 5向き合うべきは「自分の軸とのズレ」だけ
不安を消してから決めよう、と思わなくて大丈夫です。
消えないものだからです。8割の人が抱えたまま入社しています。
やることは、消すことではなく分けること。
①は放っておく。②は聞く。③だけ、じっくり考える。
そもそも、ここまで来られたこと自体が結果です。動かなければ、悩む機会すらありませんでした。

まだ動き出す前の段階にいる方は、こちらもどうぞ。

まず人事の方に、気になってることを聞いてみます。それで残るものがあれば、また考えます。

いい順番ですね〜。不安なまま入社しても、案外なんとかなるものですよ。いってらっしゃい!





