
ブログを始めてみたいんです。でも「ブログはもうオワコン」って言葉をよく見かけて。今さら始めても意味ないのかなって。





今はAIに聞けば何でも答えが返ってきますもんね。そう思うのは自然なことです。





実際のところ、どうなんでしょう?





データで確かめてみました。厳しくなった部分は、確かにあります。でも、終わったのはブログ全部ではなかったんですよ。
この記事で扱うテーマ
結論:終わったのは「誰が書いても同じ情報」だけ
結論から言うと、ブログそのものは終わっていません。
AI検索が広まって、ブログを取り巻く環境が厳しくなったのは事実です。ただ、データを見ると、読まれなくなったのは「調べれば分かる情報を並べただけのブログ」でした。
そして、自分にしか書けないことは、誰にでもあります。「自分には何もない」と思っている人にも、です。この記事では、その理由を順番に見ていきます。
「オワコン」と言われる理由は、データにも出ている
まずは、厳しいほうの事実から見ていきます。
| 調査 | 分かったこと |
|---|---|
| Ahrefs(2026年2月) | Googleの「AIによる概要」が出る検索語では、検索1位の記事がクリックされる割合が58%下がった |
| Pew Research Center(2025年) | AIの要約が出たときにリンクがクリックされた割合は8%。出ないときは15% |
| 米国の人気ブログ100個の追跡調査(2026年7月) | 収益を公開していたブログの検索流入は、中央値で85%減った。49個は8割以上を失った |
出典:Ahrefs「Update: AI Overviews Reduce Clicks by 58%」(2023年12月と2025年12月の比較、30万キーワード)/Pew Research Center(米国の成人900人の閲覧データ、2025年3月)。PPC Landの解説より/Daniel Stanica「The Great Blogging Collapse」。GIGAZINEの記事より
日本でも、Googleの「AIによる概要」は2024年8月に、「AIモード」は2025年9月に始まっています。検索した人がAIの答えだけを読んで、ブログまで来ない場面は確実に増えています。
出典:カレントアウェアネス・ポータル/Google公式ブログ「AI モード」を日本語で提供開始
このブログの運営者も、実は一度、この波に飲まれています。





ブログを始める前、自分自身もAIで調べ物をすることが増えていたので、この時代に始めて本当にうまくいくのか、不安はありました。





最初はAIを過信していたんです。大手ニュースサイトの真似をすれば伸びると思って、AIで自動化して2か月で200記事を積み上げました。でも、アクセスは何も変わりませんでした。





サーバー代を払ってブログを運営しているのに、何の手応えもない作業が虚しくなってきて、運営方針を一から見直しました。
AIで作った「どこにでもある記事」は、AIの答えに勝てません。オワコンと言われる理由は、ここにあります。
それでも、伸びているブログがある
ここからは、もう一方の事実です。
100個のうち21個は、流入が増えていた
流入が85%減ったという同じ調査で、100個のうち21個のブログは、むしろ流入を伸ばしていました。
減ったのは、「〇〇とは」「〇〇のやり方」のような、AIがすぐに答えられる記事が中心のブログです。伸びたのは、レシピの細かな手順、編み物のやり方、個人の旅行記など、書いた人の「やってみた」があるブログでした。
日本では、稼いでいる人の割合が増えている
| 月のアフィリエイト収入 | 2023年 | 2025年 |
|---|---|---|
| 3万円以上 | 9.4% | 12.4% |
| 1,000円未満 | 66.2% | 52.5% |
出典:日本アフィリエイト協議会「アフィリエイト市場調査2025」(2025年12月、サイトやブログにアフィリエイト広告を載せている1,000人)
AI検索が始まったあとの調査なのに、月3万円以上を稼ぐ人の割合は増えています。ただし、この調査は「今も続けている人」に聞いたものです。途中でやめた人は数に入っていない点は、頭に入れておいてください。
Googleも「やってみた」を評価すると言っている
Googleは、検索で評価されるコンテンツの考え方を公開しています。そこには、こんな自己チェックの質問が並んでいます。
- 1実体験や深い知識(実際に商品やサービスを使用したり、ある場所を訪れたりした経験に基づく特別な知識)を明確に示していますか
- 2価値を付加することなく、主に他の人の意見を要約していませんか
出典:Google検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」(2026年10月時点)
「実際に使った」「ある場所を訪れた」。Googleが例に挙げているのは、特別な経歴ではなく、ごく普通の「やってみた」です。





でも、私には人に話せるような体験なんてないです。そういう人は、どうしたらいいですか?





そう思うのは、自分の当たり前が見えにくいからなんです。実は、ブログやSNSで知られるようになった人の多くは、「何もない」と思われがちなところから始めているんですよ。
始まりは「何もない」ところからだった
「何もない」状態から始めた人たち
| 人 | 始めたときの状況 | 始まりの種 |
|---|---|---|
| 塩谷歩波さん(銭湯図解) | 設計事務所で働きすぎて、休職中だった | 休職中に通った銭湯を、仕事で使っていた建築の図面の描き方で描いてSNSに載せた |
| phaさん | 会社員を3年ほどで辞め、定職に就いていなかった | お金をかけずに、ネットを使ってのんびり暮らす日常をブログに書いた |
| レンタルなんもしない人 | 2018年6月、Twitterで突然始めた | 「何もしない自分を貸し出す」というだけのサービス |
| ミニマリストしぶさん | 大学受験がうまくいかず、実家暮らしのフリーターだった | 一人暮らしの費用を抑えたくて、物を持たない暮らしを始めた |
| 山本ゆりさん | 料理ブログ「含み笑いのカフェごはん」を書いていた | 家にある材料で作る、毎日のごはんをブログに書いた |
出典:プレジデントオンライン(塩谷歩波さん)/現代ビジネス(phaさん)/テレビ東京(レンタルなんもしない人)/アドタイ(ミニマリストしぶさん)/マイナビニュース(山本ゆりさん)
今では本を出したり、ドラマになったりしている人たちです。でも、始まりの種はどれも小さなものでした。休職、定職なし、何もしないこと。世間的には「何もない」と思われる状態そのものが、発信のきっかけになっています。
もっと身近な例もある
有名になった人だけではありません。はてなブログの公式ブログが「ライフワークっぽさを感じるブログ」として紹介したのは、こんなブログでした。
| ブログ | 書いていること |
|---|---|
| 北アルプス定点観測日誌 | 家から見える北アルプスの写真と、その日の天気や気温を毎日記録 |
| ゆるーく続けるまいにち弁当。 | 家族の弁当と日常の記録(2017年から) |
| 旅の記憶 | 会社員が、休日に東海道五十三次を少しずつ歩いて踏破する記録 |
| 週刊あんこ | あんこ菓子のレビューと、全国のお店めぐり |
| ちっぴぃクッキング | 板前歴約20年の人が書く、季節の食材の調理法 |
出典:週刊はてなブログ「趣味も仕事も日常も。『ライフワークっぽさ』を感じるブログ」(2023年4月)
同じ山を撮る。毎日の弁当を載せる。休日に歩く。どれも、本人にとっては当たり前のことです。
大阪のフリーランス編集者の徳山チカさんは、noteに自分の「月報」を1年書き続けたら、「noteを読んで連絡しました」という仕事の依頼が2回来たそうです。自分の仕事の記録が、そのまま人に届いた例です。
出典:徳山チカ「コンスタントにnote経由でお仕事の依頼が来ている理由」(2025年9月)
運営者の「当たり前」を棚卸ししてみた
「自分の当たり前」は、本人には見えにくいものです。そこで、このブログの運営者にヒアリングして、本人が当たり前だと思っていることを洗い出してみました。
| 本人にとっての当たり前 | 外から見たときの価値 |
|---|---|
| 「少し調べれば分かる」「ちょっと考えればできる」ことを、よく頼まれる | その「少し調べる」ができない人が多いから頼まれている。調べて整理すること自体が、人の役に立つ |
| 論理的に考えるのは得意。現場で素早く動くのは苦手 | 得意と苦手を分かっていること。苦手を正直に書くと、同じタイプの人の安心材料になる |
| 営業時代のクセで、結論から話す。要点をどう伝えるか、自然に考えている | ブログの「分かりやすく伝える」に、そのまま使える技術 |
| 家業の売上を立て直したのは、品数を増やす、単価を少し上げる、連絡をマメにする、といったシンプルなこと | 「すごいことをしなくても変わる」という実例。小さな事業をしている人にとって価値がある |
| 計画の段階のチェックは自分でやり、作業はAIに任せる | これからAIを使って何かを始める人が、一番知りたい役割分担の具体例 |





人からは、少し調べたら分かることや、ちょっと考えたらできることを頼まれることが多いです。自分って便利屋かな、と思うこともあります。
このブログの「スタバでMacはダサい?」という記事も、運営者がふだんカフェでPC作業をしている、という日常から生まれました。


この記事ができるまで
もう一つ、この記事そのものも「当たり前」から生まれています。運営者のブログの作り方は、AIを使いながらも、AIの答えをそのまま受け取らないことです。
実はこの記事も、AIが最初に出した結論を、運営者が3回ひっくり返して作りました。
| 段階 | AIの結論 | 運営者がひっかかったところ |
|---|---|---|
| 1回目 | ブログはオワコンではない | 結局、「始めましょう」と言う他の記事と同じになっている |
| 2回目 | オワコンかどうかは分からない | 事実だけで、読んだ人の背中を押せない |
| 3回目 | 体験があれば大丈夫 | 「人に話せる体験なんてない」と思う人が、そこで止まってしまう |
| 完成 | 当たり前の中に、一人ひとり違う価値がある | — |





アクションはAIに任せています。でも、プランの段階のチェックは自分でやる。ここがちゃんとしていれば、成果物は変なことにはならない、という考え方です。
AIに書かせるだけなら、誰でも同じ記事になります。AIの答えにひっかかって、自分で考え直す。そこに、その人にしか書けない記事が生まれます。





私にも、そういう当たり前があるんでしょうか。どうやって見つけたらいいですか?





運営者さんに聞いた質問を、そのまま使ってみてください。答えに「価値があるか」は考えなくて大丈夫です。
あなたの当たり前を見つける5つの質問
- 1人から、よく頼まれることや聞かれることは何ですか?
- 2他人のやり方を見て、「もっといい方法があるのに」と思うことは何ですか?
- 3前の仕事や学校で身についたクセで、今も無意識にやっていることは何ですか?
- 4「意外とシンプルなことで変わった」と思った経験はありますか?
- 5苦手なことは何ですか?
5つ目の「苦手なこと」も、立派なネタになります。苦手な人の目線で書かれた記事は、同じように苦手な人にとって一番分かりやすいからです。
答えが出てこなくても大丈夫です。ブログを始めると、「初めてやったこと」が毎日増えていきます。サーバーの申し込みで迷ったこと、最初の記事にかかった時間、誰にも読まれなかった1か月。そうした記録は、これから始める人にとって何よりの道しるべになります。
まとめ:「何もない」は、ブログを始めない理由にならない
- 1AI検索の影響で、情報を並べただけのブログは読まれなくなった
- 2一方で、書いた人の「やってみた」があるブログは伸びている。日本で月3万円以上を稼ぐ人の割合も増えている
- 3有名になった人の多くも、「何もない」と思われがちな状態から始めていた
- 4自分の当たり前は、本人には見えにくい。人に頼まれること、苦手なことの中に、書けることがある
- 5AIは道具。AIの答えにひっかかって考え直すところに、その人にしか書けない記事が生まれる
ブログがこの先どうなるか、確かなことは誰にも言えません。ただ、価値を生み出しているブログには、今も読者が集まり、その結果として収益もついてきています。





ブログがオワコンになるのか、残り続けるのかは、正直まだ分かりません。でも、今は読者に届けたいものが明確にあるので、やれるところまで続けてみようと思っています。





「体験がないから無理」って思っていたけど、知りたかったのは、自分の当たり前の見つけ方だったんですね。今日、5つの質問に答えて、書けそうなことを3つ書き出してみます。





いいですね。書き出したものの中に、もうブログの1記事目が入っていますよ。
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「何者かになりたい」という気持ちそのものを整理したくなったら、こちらの記事もどうぞ。


自分の軸を探す「探す」ステップの記事は、まとめから読めます。




